NHSRCLはJARTSと覚書(MoU)を締結し、MAHSR回廊における軌道敷設工事に関する研修・認定および助言サービスの提供で合意しました。これにより、インドの軌道請負業者の作業員に対し、日本の新幹線が採用する高度に専門化された「スラブ軌道技術」の研修が実施されることになります。
公開日: 19-04-2021

国家高速鉄道公社(NHSRCL)は本日、ムンバイ・アーメダバード高速鉄道回廊における軌道工事(パッケージ番号:MAHSR-T-1、T-2、T-3)の建設に向けた、「研修・認定」および「助言サービス」に関する覚書(MoU)を、日本鉄道技術サービス(JARTS)と締結しました。

本日のオンライン調印式には、NHSRCLのアチャル・カレ社長、ラジェンドラ・プラサド・プロジェクト担当取締役、A.K.ビジャルワン財務担当取締役をはじめ、在インド日本国大使館の宮本新吾公使、JICAインド事務所の松本勝男首席代表、JARTSの河野晴彦理事長、さらにJARTS、JICC、JR東日本からの関係者が出席しました。

MAHSRプロジェクトの軌道工事パッケージは現在、インド国内の建設業者による入札参加が受け付けられていますが、その条件として、現場での工事着手前に、業者の作業員が新幹線の軌道技術に関連する専門的な技術研修を受けることが義務付けられています。日本の新幹線高速鉄道で採用されているスラブ軌道システムは極めて専門性が高く、特殊な機械の使用を必要とします。MAHSRプロジェクトにおいても、これと同様のシステムが採用される予定です。

本MoUに基づき、JARTSは「研修・認定(T&C)」サービス(工事着手前)および「助言」サービス(初期の施工期間中)を提供します。これらのサービスには、研修教材の作成、座学研修、および実地研修が含まれます。軌道工事の請負業者は、JARTSとの間で別途、サービス契約を締結する必要があります。なお、このサービス契約に関する諸条件はすでに確定しており、本MoUの一部として組み込まれています。

研修および認定の対象となる人員は、1,000名以上に上ると見込まれています。研修の大部分はインド国内で実施される予定であり、そのためにスラート市に別途、仮設の研修施設が整備されることになっています。ただし、レール溶接に用いられる「密閉アーク(EA)」溶接技術については、現在インド国内では実施されていないため、EA溶接に関する約60日間の研修については、日本国内で実施される予定です。

さらに、新型コロナウイルスの感染状況次第では、一部の技術者を対象とした日本国内での実地研修も計画される可能性があります。 この取り組みは、「技術移転」の促進に寄与するとともに、インド人軌道技術者のスキル向上にもつながるものです。また、これは高速鉄道の軌道建設分野において、インドの自立(自給自足体制の確立)を目指す上での重要な一歩でもあります。 **JARTS(日本鉄道技術協会)について:** 日本鉄道技術協会(JARTS)は、1964年の東海道新幹線開業の翌年である1965年に、海外への鉄道技術協力を行う日本国内の機関として設立されました。その設立の背景には、高速鉄道時代の到来を告げた新幹線の開業に触発され、諸外国から寄せられた技術協力の要請に主に応えるという目的がありました。以来半世紀にわたり、JARTSは60カ国以上で技術協力を実施し、世界各地の鉄道発展に貢献してきました。https://www.jarts.or.jp/english.html



シュシュマ・ガウル
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